2003年度 札幌向山型国語研究会例会記録

2003.4.27

椿原先生をお迎えしての札幌向山型国語研究会公開セミナー

2003.6.7

参加者
田上、赤塚、荒井、七ツ役、仙北谷、遠藤、梅田、事務局、佐藤真史、三木、代表、千葉幹雄先生,以上10名の参加でした。
(延期された運動会と重なり、参加できない方が多く残念でした。)

【講座】
■千葉先生による光村版、物語講座「白いぼうし」
しびれました。
会話文の確定から始まりました。
教科書の混乱?をきちんとつき、ちゃんと根拠も示してくださいました。
そこまでやるのか、納得です。
そして最後の発問
「○の□はあいていましたか?」
やられました。来たかいがありました。
1万円のセミナー分の感動です。
この日が運動会でなくて本当に良かったです。
■佐藤による作文講座
原稿用紙を一枚使ってやりました。
子どもは熱狂してやっていたのですが句読点の位置の不備を指摘されました。
勉強不足、準備不足です。
次回は写真を使っての一行題名に挑戦します。
■三木先生の名詩名文講座
向山先生が認められた美子先生の連続講座が受けられるのは札幌向山国語研究会だけです。
「石走る垂水の上のさわらびの萌え生づる春になりにけるかも」
はじめの「石激」で心臓をわしづかみにされました。
7分できれいに討論の形ができました。
考えられる限りの資料に当たっていました。
帰ってから無性に辞典が引きたくなりました。
■荒井先生模擬授業「春のうた〜草野心平」
授業後の田上先生のメールです。
「授業の結末はどうなるのでしょうか。(気になって夜も眠れません!?)」
わたしも、主発問まで見たかったです。
おしくも時間切れでした。
■梅田先生模擬授業「から」
大森先生の「話者」「作者」ではない「から」の授業への挑戦でした。
一冊のノートにびっしりプリントが貼られていました。
ホームページのプリントアウトもありました。
トスランドが子育て真っ盛りのお母さん先生にとって本当に役に立つと再認識させられました。
最後の
「ぼくにも からがあったらバリバリ ぬぐ
おとなになって どこへでも行く」
を読んで、この子は不幸なのかなと、ふと考えさせられました。
■仙北谷先生模擬授業「教えかた大事典1学年」の追試です。
椿原先生に「これから上手くなるよ」といわれた仙北谷先生です。
はじめから引き込まれました。
見るたびに伸びています。
次は山田正和先生の指導で、フラッシュを使うはず(?)です。
山田先生よろしくお願いします。

2003.7.12

■札幌向山型国語研究会例会
  2003年7月12日(土)10時〜12時
  札幌市立厚別西小学校

■参加者  8名
   千葉・太田・佐藤裕三・遠藤・荒井
   松村・赤塚・佐々木

■内容
(1)荒井   コンピューターを活用した「漢字スキルの指導」
           フラッシュで空書きサイトを作りそれを利用
           しての指導。
           変速ギアつきでスピードアップしていくもので
           した。
(2)佐藤   向山型国語に挑戦15の模擬授業
           「言葉の意味を知る」ということを「定義」と
           「指示範囲」(用例)にわけて組み立てられた      
           わかりやすい授業でした。
(3)佐々木  6年国語  詩「あいたくて」の模擬授業
           使われている比喩の押さえが甘く、
           混乱した授業になりました。
(4)太田    6年国語  説明文「外来語と日本文化」
           最重要段落、まとめの段落のとらえが問題に
           なりました。
           しかし、回を重ねるごとに説明文の授業の
           進め方がはっきりしてきました。

(5)千葉先生講座
     ・川棚小(河田先生の学校の研究会)の報告
               河田先生の授業報告を聞きました。
               算数の授業でした。
               国語ではないけれど、その授業構成に
               思わずうなってしまいました。
      ・2年国語 物語「ふきのとう」の分析批評
               発問のするどさに驚かされました。
               楽しいけれど、2年生なりに言葉を検討
               していき内容を深く読み取ることができ
               る展開でした。

2003.9.6〜9.7

石川真悦先生をお迎えしての特別例会

2003.10.4

●参加者
やんちゃ田上、仙北谷、梅田、佐藤裕三、七ツ役、押田,事務局 三木、佐藤真史,代表 千葉幹雄先生
以上9名の参加でした。

●内容
(1)佐藤裕三先生講座、「外来語」
急遽お願いしました。
「裕三先生ちょっと10分くらい講座をお願いします」
「うん。いいよ。」
その内容の知的なこと!(惚れました)

(2)やんちゃ田上先生模擬授業+検討
北海道セミナーの模擬授業者です。TOSSシグナスの若きリーダーです。

(3)梅田先生模擬授業+検討
同じく北海道セミナーの模擬授業者です。
子育てまっさい中のお母さん先生というハンディもものともせずにめきめき腕をあげています。
やはりセミナーの模擬授業には立候補しなければダメだと思いました。

(4)千葉先生講座
進行の佐藤真史の不手際で時間が短くなりました。
説明文指導のしかた
北糀谷小での授業について
内緒?の話まで聞けて最高でした。

現在も札幌向山型国語研究会メーリングリスト上で模擬授業についてメンバーが熱く発信しています。
例えが悪いですがわたしが小刀でちょっと突くと美子先生が袈裟から一刀のもとに斬るという感じです。
つくづく言葉を削らなくてはと思います。(その前に体脂肪も削らなくては・・・苦笑)

2003.11.8

参加者:
田上、赤塚、荒井、七ツ役、仙北谷、遠藤、本川、事務局、三木、佐藤真史、講師、千葉先生

1,遠藤先生 模擬授業「りんご(山村暮鳥)」
遠藤先生も見るたびに授業が洗練されていきます。
しかも模擬授業は午後からのリラと二つ挑戦されました。すごいです。

2,佐藤真史 盛岡向山型国語「石川真悦氏模擬授業再現」に挑戦
再現でなくて再減でした。自己採点は20点。
再現に挑戦すると自分の力との差がよく分かります。とほほ・・・

3,三木美子 盛岡向山型国語「椿原氏模擬授業再現」に挑戦
不完全再現授業と謙遜していましたがどうしてどうして・・・明晰な組み立てでした。
再現力に脱帽です。

4,千葉先生講座 「ちいちゃんのかげおくり」
オ段、長音の確認
ちいちゃんが死んだのはいつかの詰め
空の対比
そして最後に
ちいちゃんは幸せですか?
嗚呼、授業をする前に受けたかった。
(おまけ)
千葉先生の持っている本をのぞいてみました。
小西甚一著「俳句の世界」(講談社学術文庫)
高浜虚子著「俳句はかく解し かく味う」(岩波文庫)
超1級の情報でしょ。

2003.12.6

参加者
七ツ役、田上、赤塚、荒井、伊藤,事務局、三木、佐藤真史、太田,講師、千葉先生

1,七ツ役先生模擬授業「ここではきものをぬいでね」
あいまいな文の区切れを問う授業。
キャリアのある先生が模擬授業に挑戦するだけですばらしいです。
リズム・テンポが見るたびに良くなっていきます。

2,田上先生模擬授業
向山先生が分析批評を志すものの必読書としてあげられていた川崎寿彦著「分析批評入門」から西脇順三郎の「雨」という教材を取り出しての模擬授業。
高校生相手の教材です。6年生の想定でした。
むずかしい教材によく挑戦しています。
メーリングリストでも毎日のように実践を発信しています。


3,三木美子先生模擬授業
谷川俊太郎の詩「生きる」を7分で!
詩の構造をさらりとしめしました。
手際の良い包丁さばきです。
これでもすごいのに、
セミナーの時にはまたさらに2段階も3段階も変化するのが楽しみです。

4,伊藤悦子先生再現授業
福井での教育技術学会の椿原先生の再現授業「『ある』と『いる』」
スマートボードのスケッチブック機能を使っての再現でした。
なんとおみやげにメモしたノートのコピーまで!!!
幸せです。

5,千葉幹雄先生講座
教材「人類よ、宇宙人になれ」
現在、火星の空気はうすい二酸化炭素が主体で、このままではふつうの生物は生きられないが、ここに厳しい環境に強い原始的な植物を持ち込んで、酸素を作らせようという計画がある。これは原始時代の地球で実際に起きたことだが、それを、人工的に火星の上で起こしてしまおうというのである。 これがうまくいくと、人類は生きる場を火星にまで広げることができる。しかし、それでも、遠い将来の太陽の死をまぬがれることはできない。
それをまぬがれるためには、人類は、太陽なしで生きる技術を開発して、太陽系の外へとその生きる場を延ばしていく必要がある。
■問題:「それをまぬがれる」の「それ」とは何をさしていますか?
参加者全員、不正解でした。
参加者の感想です。
「「人類よ,宇宙人になれ」の千葉先生の発問にしびれました。私も授業しましたが,全く気づいていませんでした…。教材の「宝物」を見抜く力の圧倒的な違い。まいりました。」

2004.1.7

参加者 岩山、田上、七ツ役、遠藤、仙北谷、赤塚、荒井、梅田,事務局 佐藤真史、三木美子,講師 千葉幹雄
参加者11名。岩山先生が新たに加入されました。


【内容】(参加者の感想を入れています)
1,荒井模擬授業
「遠山に日の当りたる枯野かな」
17音の短い文字の裏側にある表現の奥深さをどうやって伝えるか、改めて俳句の授業の難しさを感じました。
いつか、私もこの句で模擬授業をしてみたいです。(梅田)

2,梅田模擬授業
「かなしいときには」
実は、この教材を2学期に扱ったのですが、どのように授業していいかわからず、適当に流してしまいました。その前に梅田先生の授業を受けたかったです。(赤塚)

3,岩山模擬授業
「平家物語」
私は暗唱を目指していたのですが、「おごれる人」の所で引っかかりました。「おごれる者」と呼んでいたのです。岩山先生が途中できちんと対応していました。
視線が生徒の方を向いていました。(荒井)

4,田上模擬授業
北海道合宿用のものなので秘密です

5,千葉講座
「比喩・パロディ」
何といっても、千葉先生の学校の子どものパロディがおもしろかったです。特に本屋のパロディは最高でした。
それにしても私はだめです。
『道程』もわからないのです。
著しい基礎体力の欠如です。
皆様に見捨てられないようにがんばります。
千葉先生がご紹介してくださった著書を読み、勉強します。(赤塚)

※初心者用に「日本語のレトリック」(瀬戸賢一著、岩波ジュニア新書)や、
佐藤信夫氏の著作を紹介してくださいました。

「片耳の大鹿」〜名取さんのノートから向山先生の指導を読みとる授業でした。
こんな知的な国語の授業を受けることができればもっと国語のおもしろさに気づくことができたかもしれない、と思いながら講座を受けていました。
次回の講座も楽しみです。(梅田)
※なお、名取さんのノートは近々研究所から発売されます。TOSSランドにGO!

2004.2.14

参加者 田上、赤塚、七ツ役、荒井、遠藤、仙北谷、島野、相原
事務局 佐藤真史、三木美子、太田恵子
講師  千葉幹雄
参加者 12名。

【内容】
1,田上先生模擬授業「大和言葉」
 知的で洗練されていました。
 ソフトな語り、包み込む笑顔。
 スマートボードの使い方も慣れていてぐんぐん引き込まれました。

2,荒井先生模擬授業「遠山に日の当たりたる枯野かな(高浜虚子)」
 前回につづき2度目の挑戦です。
 発問が確定されていてぶれがありませんでした。
 もう一歩のつっこみがあればさらに期待できます。

3,島野先生による再現模擬授業
 「第4回特別支援教育ML研修の集いin大阪」での石川真悦先生らの再現
 教材「ずうっと、ずっと、大すきだよ」(光村、1年下)
 1ヶ月の準備をして臨んまれた再現でした。
 ひとことめから引き込まれました。
 相原先生がADHDのこども役を引き受けてくださいました。
 「みんな前においで」という指示に従いません。
 自分ならひっかきまわされて授業にならないと思いました。
 ADHDのこどもも引き込み、 授業に集中させる手だてを丁寧に解説していただきました。
 授業が見えていないこと。
 すべての教師の行為には、意味がなければならないのだということを痛感させられました。
 相原先生のADHDのこども役にもびっくりです。
 ご本人はじっさいの高橋佳子先生の十分の一も再現できてないと謙遜されていましたがお二人の力で大変有意義なものになりました。

5,千葉先生講座、名取さんのノートによる「片耳の大鹿」
  向山学級、名取さんのノートによる授業です。
 1,視点「一人称限定」か「三人称全知」を見るポイント
 2,起承転結に分けるところ
 3,対比
 4,文体(常体と敬体)
 5,テーマ(主題)
 レベルの高い授業でした。
 このような授業を小学生が受けていることに衝撃を受けました。

2004.3.7

参加者 仙北谷、本川、荒谷、梅田、荒井、田上、赤塚、佐藤裕三、七ツ役、荒谷,事務局 太田恵子、佐藤真史、三木美子
講師  千葉幹雄
参加者14名。荒谷先生が新たに加入されました。

【内容】
1,田上先生模擬授業
「天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」

2,仙北谷先生講座
「話す・書くスキル」紹介+模擬授業

3,七ツ役先生
東京インターネット会議での椿原先生の「話す・書くスキル」再現模擬授業

4,佐藤真史
東京インターネット会議での奥先生の「スマートボードの裏技」講座再現

5,千葉先生講座
「石うすの歌」

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