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【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2005年5月6日(金)

物語が展開している場所はどこか?

TOSSシグナス札幌向山型国語研究会  田上大輔

 
  1.  やり残していた正進社の3年生時漢字はじめてテスト(読み)を行なう。
     時間は10分間。
     裏(書き)の方に答えが載っているので,早く終わった子には
    「裏返したらもうテストの見直しはできません。もう大丈夫だと思ったら裏返して『書き』の見直しをしていなさい。」
    と指示。
     
  2.  答え合わせは隣同士交換させて次のように行なう。
    T「1番」
    C「ちゅういをする」
    T「ちゅう。ゆはちっちゃいゆ。2番」

     
  3.  結果は平均点「43.6点」(50点満点)
     点数分布は

         50点…10名
    49点~45点…12名
    44点~40点… 4名
    39点~30点… 1名
    29点~20点… 2名
    19点~10点… 1名
     9点~ 0点… 1名

     
     であった。
     
  4.  続いて教科書に。
     8個以上丸を塗ってある子を聞く。15名ほどいたので誉める。
     起立させ,自分の一番速いスピードで読ませた。
     まだ,速い子と遅い子の差がある。遅い子は普通よりちょっと遅いスピードでしか読めない。
     課題である。
     
  5.  前回の続きで
    「この物語が展開している場所はどこか」
    ということを聞いた。
     子どもからは,「原っぱ」「文房具屋」「町の外れの公園」「石の上」「東町公園」「(ぼくの)家」「学校」「どろやなぎの川原」「学校のホール」「世界」「桜の下」という意見が出た。
    「全部あっているわけではありません。いくつか違うのはありますが,1つだけ違うというのを選ぶとしたらどれですか」
     ちょっと考えさせた後,挙手で確認。
     「石の上」という子が15人,「学校のホール」が5人,「世界」という子が8人,「桜の下」という子が3人。
     
  6.  人数の多い所から理由を聞いていく。(その言葉がどこに書いてあるかを確認させてから)
     「石の上」は「原っぱの中にあるから」「みんなが乗れない」「原っぱの中にあるし,石は投げたりしたら場所が変わるから」「とかげが乗っているだけ」という発表があった。
     私から,
    「みんなは今どこにいますか?(教室!)そうですね。椅子の上にいるとは言いませんね。石の上も出てきますが,場所ではありませんね。」
    と説明した。
     
  7.  「世界」は「世界中の人について書いていない」という発表が。
     私から
    「場所が世界って言っちゃったらそれで終わりでしょ。(笑)世界っていったら広すぎますね。ここでいう世界は場所を表すことではなくて自分は一人ぼっちということを言うために出てくるんですね。」
    と説明した。
     
  8.  「学校のホール」は「『学校のホールみたいだ』だから」「『まるで』と書いてあるから。」という発表。
     私から
    「『まるで世界が終わったようだ』っていったら本当に世界が終わったわけではなくてそのように悲惨だとか寂しいとか言うことですね。例えで使われていますからこれも違います。」
    と説明した。
     
  9.  「桜の下」は,「花の下と書いてある」という指摘があった。「『~ぼくはのぶちゃんと友達になった』だから今のことじゃない」という説明。
     子ども達に
    「今のことじゃなく,昔のことである花の下というのは場所に入れていいですか」
    と聞くと,ほとんどがだめという意見。
    「この場面は実際行ったことを話している場面ですか?(『ちが~う』)違いますね。前にあったことをぼくが(『思い出してる』),そう,思い出している場面ですから(『じゃあ,どろやなぎもだめ』),行ったことが大事ではなくて思い出しているとろが大事なわけですから,だからこれも違うんですね。(『じゃあ,どろやなぎもちがうしょ』)。そうなると,どろやなぎも違いますし,学校も違いますね。学校に行った場面は出てきますか?(『出てこない。』『学校からかえってきたことが書いてある』)学校から帰ってきたことが書いてあるんですね。」
    と説明。
          
  10.  続いて,挙手のなかった意見についてもどんどん聞いていく。
    「じゃあ家,家はでてきますね。(『お母さんに怒られたところ!』)」
    「東町公園に行ったところはどこですか?東町公園で遊んだっていうお話,どこに出てきますか。(『ない』)行くっていることは言っていますけど,遊んでいるという場面は出てこないですね。」
    「町の外れの公園は?(『でてきた』)ああ,自転車が乗り捨ててあった見つかったところ。これは微妙ですね。」(判断を保留)
    「文房具屋はどうですか?(『でてくる』)これは難しいんですが(といって,子どもに最初の何文かを読ませた)これは,今やっている場面か思い出している話なのか。今あったことを実況中継のように言っているのか,盗まれたことを思い出して言っているのか(『そうかもしれない!』)。だから,一番最初がポイントなんですね。ぼくは自転車をなくした。誰のせいでもない。ぼくが悪い。っていうのを最初にいっているわけです。言った後に盗まれた話を言っているわけですね。だから,これはかなり×に近い△ですね。どっちとも取れますが。」
     
  11.  原っぱは全員場所だという。
    「じゃあ,主な舞台,主な場所は原っぱですか?それとも家ですか」
    と問うと全員原っぱだという。
     中心人物に引っ掛けて「中心場所だ!」という子どもも。(笑)
     ノートに書いていなかった子に「原っぱ」と書かせた。
     
  12.  最後に「時」を扱う。
    「時といってもいろいろあります。季節というのもありますし,1日のうちのいつごろかというのもあります。」
    「初めてとかげに会ったときの季節はいつですか?」
     挿絵をヒントに考えている子もいた。
     春という子が数名,夏が多数,秋もちらほら。冬はなし。
    「これね,証拠になる言葉が1つだけあります。絵ではないです。国語のお勉強ですから絵はヒントにはなりますが証拠にはなりません。証拠になる言葉1つだけある。理科のお勉強とも関係します。」
    といったところでチャイム。証拠探しを宿題にした。
     

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