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【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2005年5月17日(火)

比喩の授業(1)

TOSSシグナス札幌向山型国語研究会  田上大輔

 
  1.  漢字スキル4の右ページ。
     4個練習。
     今日は指書き前の空書きをしないで,いきなり指書きからやらせる。
     スキル5番からは次第に教師の手をかけないでやらせる予定。
       
  2.  昨日やった「漢字の広場1」の答え合わせを行なう。(終わっていなかった子には朝自習でやらせた)
     
  3.  本来であれば明日単元末テストをするはずなのだが,子どもの予定の関係で金曜日行うことにした。
     テストの裏にある漢字(書き)は3年生で習った字が出題される。子ども達の3年生までの漢字習得率を考え,出る問題を予告し,事前に練習させておくことにした。
     その練習に3分ほど時間をとった。
     
  4.  次に,「比喩の授業」を行なった。
     黒板に「ぼくは,(  )みたいに泣いた。」と板書し,
    「( )にあてはまる言葉を自分で考えて,写します。」
    と指示。
     1分ちょっと書く時間をとって,発表させる。
    「ぼくは,サルみたいにないた。」(私がサルのように泣くまねをする。爆笑。以下も同様にやって聞かせる。)
    「ぼくは,赤ちゃんみたいにないた。」
    「ぼくは,ネコみたいにないた。」
    「ぼくは,犬みたいにないた。」
    「ぼくは,ゴリラみたいにないた。」
    「まだ書いていなかった人は,今聞いて面白いなと思ったものを書いておきなさい。」
     
  5.  次に「先生は,(  )のようにこわい。」と板書し,同様にやらせた。
    「先生は,ゴリラのようにこわい。」
    「先生は,ロビンマスクのようにこわい。」
    「先生は,おばけのようにこわい。」
    「先生は,オニのようにこわい。」
    「先生は,ティラノザウルスのようにこわい。」(「たまに先生,子どもを食べますからね。」と応対。)
     
  6. 「例えば,『ぼくは,ゴリラのようにないた』とありましたが,ぼくはゴリラではありませんね。」
    「『先生は,ティラノザウルスのようにこわい。』といっても,先生はティラノザウルスではありません。」
    「このように,何かに喩えていうことを難しい言葉で『比喩』(と板書)といいます。ノートに書いておきなさい。」

     
  7.  「やい,とかげの中にも比喩が出てきましたね。」
    と言うと,教科書を出して探し始める子ども達。
     「手品みたいに~」というところがまず出された。
     「もう1個はわからないだろうな~。」
    と挑発すると,普段ぼんやりしているI君が「わかった!」と声を上げる。(本日誕生日のI君!)
     I君が言う通り,「まるで,照明に照らし出された学校のホールのぶたいだ。」の部分である。
     
  8.  「今日は,比喩のお勉強をいたします。」
     
    そういって,「ぼくの家は,(  )のように大きい。」と板書し,先ほどのように書かせた。
    「ぼくの家は,地球のように大きい。」
    「ぼくの家は,お城のように大きい。」
    「ぼくの家は,太陽のように大きい。」
    「ぼくの家は,ハレー彗星のように大きい。」
     要領を得て自信を持ったのか,ここから大人しい子ども達も手をあげるようになってきた。
     また,楽しい雰囲気でふざけた意見を言う子もいたので,ビシッと
    「それは~なので違います。」
    「家よりも大きなもので喩えなければなりません。」
    などと言っておく。
     
  9.  次に「わたしの手は,(  )のように小さい。」と板書し,書かせた。(ここまでやると,板書して「書きます」の指示だけで動くようになる)
    「わたしの手は,ダニのように小さい。」
    「わたしの手は,骨のように小さい。」
    「わたしの手は,アリのように小さい。」
    「わたしの手は,米粒のように小さい。」
    「わたしの手は,たんぽぽの種のように小さい。」
    「わたしの手は,消しゴムのカスのように小さい。」
    「わたしの手は,ノミのように小さい。」
    「わたしの手は,チョークの粉のように小さい。」
    「わたしの手は,ハムスターのように小さい。」
     
  10. 「比喩にはこんな使い方もあります。」といい,例示で板書してあったものの一部を消して,
    「ぼくの家は,(  )のようだ。」
    「わたしの手は,(  )のようだ。」

    とした。
    「『ぼくの家は,お城のようだ』というように言い切っちゃう場合があります。」
    「『ぼくの家は,お城のようだ』というとどんな家だと思います?大きい家ってイメージもあるかもしれません。豪華っていうイメージかもしれないね。カッコイイ,ゴージャスというイメージかもしれません。」
    「『わたしの手は,ネコのようだ』ってしたらさ,爪がひゅって出ているかもしれませんし,ここに毛がボーっと生えているかもしれない。手のひらがぷにゅぷにゅ気持ちいいかもしれません。」
    「次はこんなの考えてもらいます。」

    といい,
    「雪は,(  )のようだ。」
    と板書した。
    「雪は,砂のようだ。」
    「雪は,雨のようだ。」
    「雪は,白い砂のようだ。」
    「雪は,塩のようだ。」
    「雪は,ユキムシのようだ。」
    「雪は,ワタアメのようだ。」
    「雪は,雪見大福のようだ。」
    「雪は,アイスのようだ。」
     クラスにゆきちゃんという子がいるので,「雪は,ゆきのようだ。」とふざけた発表をするやんちゃ君。
     私は,
    「ということは,ゆきちゃんのようだということですね。ゆきちゃんのように美しいというような。S君,いや~,こんなところで愛の告白をしなくなっていいじゃない。勉強中なのに女の子を口説かないでください。」
    と対応した。
     
  11.  最後に,次の時間にやる予定の詩(「土」三好達治)を写させて終了した。
     なお,「雪は~のようだ。」という例文は,平田純也先生の「比喩を使った詩が誰でも簡単に書ける方法」から引用した。
     

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