５月１８日（水）　比喩の授業（２）

インターネットランド/©ＴＷＯ－ＷＡＹ/授業・教科/国語/４年生/

【同時進行の向山型国語４年（教育出版）】　２００５年５月１８日（水）

比喩の授業（２）

　漢字スキル４の左ページ。
　１５分時間をとるが，終わらない子が８名ほどいた。
　
　比喩の授業の続き。（今日の日記に，早速比喩を書いてきた子がいた。）
　昨日，視写させた「土」（三好達治）を読ませる。（　）の部分はとばしてである。

　　　　　　　土　三好達治

　　　蟻が
　　　蝶の羽を引いていく
　　　ああ
　　　（　）のやうだ
　
「（　）の中に入る言葉は何だと思いますか。ノートに，予想でいいですから書きなさい。」
　子ども達の手がなかなか進まない。
　難しいようだ。
　時間を見て発表させた。
　「小さい飛行機」「羽蟻」が出る。
　机間巡視中に見つけたＫさんの意見を発表してもらおうとするが，発表を恥ずかしがるので私が言った。
　Ｋさんの意見は「花びら」であった。
　
「ここに出たのもいいですが，三好達治さんが考えたものとは違います。」
　そう言って，黒板に絵を書いてヒントを出した。
　それでも難しいようだったので，絵を更にわかりやすくすると，ようやく「ヨット」という答えが出た。
　（　）の中にヨットと書き込ませ，読ませた。
　　
　次の課題にうつりかけた時，「なんで『土』って題名なんだろう？」という問いが子どもからあった。
　私は，
「気付かれてしまったか。これ，蟻が蝶の羽を引いていく様子をヨットに喩えましたね。土も何かを土に喩えているのです。」
　そういうと「わかった！」という子どもも。
　意見を聞いて，「土を海に喩えている」ことを確認した。
　
　次に同じようなパターンで，考えさせた。

　　　　田上先生が
　　　　おこっている
　　　　ああ
　　　　（　）のようだ

　子ども達が書いている途中，
「田上先生が　おこっている　ああ　キムタクのようだ」とギャグを入れるがあっさり否定される…。
　ほとんどの子は「おに」とした。
　少数意見では「おこっているヘビ」「サル」が出た。
「サルのように怒るっていったらどんなふうに怒るんですかね？かっちゃいたりとか，顔を真っ赤にして怒ったりとかですかね。」
「ヘビのように怒るんだったら，怒られた人がパクッとひと飲みされちゃうとか。（笑）ネチネチネチネチ怒るかもしれませんね。」
　
　次は自由に考えさせた。

　　　　　　題名　　　　　　名前

　　　　（　　　　）が
　　　　（　　　　　　　）
　　　　ああ
　　　　（　　　　）のようだ

　例示で，「お母さんが　寝ている　ああ　カバのようだ」と言っておいた。
　できた子から持ってこさせて板書させた。
　題名と名前を除いていくつか紹介する

　　　みんなが
　　　わらっている
　　　ああ
　　　雪のようだ

　　　お母さんが
　　　おこっている
　　　ああ
　　　おにのようだ

　　　おばあちゃんが
　　　はたけしごとをしている
　　　ああ
　　　イノシシのようだ

　　　アトラスオオカブトが
　　　ゼリーを食べている
　　　ああ
　　　おおぐいせんしゅけんのようだ

　　　いのししが
　　　とっしんしてくる
　　　ああ
　　　電車のようだ

　　　おじいちゃんが
　　　おこった
　　　ああ
　　　やまんばのようだ

　　　犬が
　　　あそんでいる
　　　ああ
　　　天使のようだ

　　　トラが
　　　ねている
　　　ああ
　　　ネコのようだ

　　　周りの人たちが
　　　ニコニコしている
　　　ああ
　　　花のようだ
　　
　書いた子に発表させ，書けなかった子には好きな作品を写させた。
　クラスで一番お勉強の苦手な子たちも板書できていた。