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【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2006年3月1日(水)
「ごんぎつね」 話者・視点
TOSSシグナス/札幌向山型国語研究会 田上大輔
- 漢字スキルは11番の右ページ5問。
- 辞書引き,暗唱を行う。
- 教科書は昨日の続きで,「話者は『わたし』か『新美南吉』か」の討論から。
再度意見を確認すると「わたし」派が20人,「新美南吉」派が10人。
「わたし」派は「教科書に出てくる言葉は『わたし』だから。」「この物語には新美南吉はでていないから。」「吾輩は猫であるでも話者は猫だから,この物語でもわたしが話者だ。」
「新美南吉」派は「わたしと新美南吉は同一人物である。」などの意見。
討論の中で,最初の説明(前書き)の部分がふれられたので,後で扱おうと思っていたが,物語の説明(前書き)の部分を桃太郎の例を出して簡単に説明した。
途中,教科書を離れた意見が続いたので,「国語のお勉強ですから,教科書に書いてある文章をもとに考えなければなりません。」と話した。
最終的には,文章に書いてあるのは「わたし」で,作者と話者は区別しなければならない(もし一緒なら,夏目漱石が猫になってしまう)ことから,話者は「わたし」であるを説明した。
- 続いて,話者の「視点」について。
「話者にはいろいろあります。物語全体を見ている話者,桃太郎なんかがそうですね。それから,誰かのこころの中に入り込んでいる話者もいます。例えば前にお勉強した『やいとかげ』では,話者はぼくの心の中に入っています。」
「では,ごんぎつねのお話の場合,話者はずっとどこから見て誰の心の中にも入り込んでいないのか,それとも誰かの心の中に入り込んでいるのか。」
「心の中に入り込んだとわかるのは,地の分で『~と思った。」「~と考えた。」などとあるところです。」
と話して,いくつか例を出した。
そうして,文章からそういうところがあるか探させた。
数分時間をとり,場面ごとに発表させる。
ごんの心に入っているところが多い。
P90の後ろから5行目には『こないだ,うなぎをぬすみやがったあのごんぎつねめが。またいたずらをしに来たな。」という部分がある。この部分は兵十の心の中を表しているが「 」がなく,地の文である。
この部分は普通なら「 」を使うが兵十の心に入っているようにも思える。
「6の場面で話者がごんの心の中に入っている部分はありますか,ありませんか。」
尋ねた。
これはない。
最後の場面だけはごんの心から離れているということを確認して,何か意味があるのかもしれないということを押さえた。
そして,ノートに話者は主に誰の心の中に入っているのかということを簡単にまとめさせた。
ついでに,このことから考えると昨日学習した中心人物はごんであるということの有力な証拠になるということも話した。
- 続いて,先ほど話題に上がった「物語の説明部分(前書き)はどこまでか。」ということを考えさせ,「前書き 何ページの何行目」とノートに書かせた。
P79の5行目とすんなりまとまる。
そして,残り時間1分ぐらいのところで
「この説明・前書きの部分で,大人でも勘違いしてしまうという部分が1つあります。田上先生も子どものころからずーっと勘違いしていました。その部分を探します。」
と話した。
この日は2回国語があったので,次の時間まで考えているように話して終了。
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