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【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2005年6月12日(日)
「文を長く書かせる」
TOSSシグナス/札幌向山型国語研究会 田上大輔
- この日予定されていた運動会が雨で中止に。
短縮4時間授業となる。
- 4時間目に国語。
まずは漢字スキルの右ページ残りの部分。
- 続いて作文指導。
向山先生の「文を長く書かせる指導」を追試する。
- 「これから先生がすることをできるだけ長く作文にします。書き終わったら先生のところへ持ってきます。」
「良く見ていてくださいね。」
そういって,教室の外へ出た。
私がしたことは,教室のドアを開け,教室を一覧したあと電気を着けたり消したりして,教室の中央へ行き,手をたたいただけである。
「はじめ!」というと,「えーっ!」という声。それでも,子ども達はシーンとなって原稿用紙に向かっていた。
その間に,
D…3年生
C…4年生見習い
B…4年生
A…高学年
AA…中学生
AAA…高校生
と板書しておく。(基準は「何行書いたか」である)
- 3分ほどしてから,続々と挑戦者が現れる。
お勉強の得意な子達であるが,ことごとくD。
5分たって,初めてCをもらう子が。
Dの子でも,いいことが書いてある子もいるので,そういう子には
「おっ!○○君,いいところが2か所ありますが,D」
などと言うように声をかけてあげた。
- 10分ほどたって,初めてBをとった子が出た。
他の子にも一度,鉛筆を置かせ,その作文を読んで聞かせた。「オノマトペを使っていること」「ひとつのことを詳しく書いてあること」などポイントになることを説明した。
また,今までDだった子の中にも見るべき点のある子がいるので,
「先ほど○○君が書いていましたが,自分の思ったことや気持ちを書くというのもとっても大切ですね」
と説明した。
- 20分たって,初めてAを取る子が出現。
また,手を置かせ,読んで聞かせた。
一人がAになると,それに続く子が続々と現れる。
- 30分たってチャイムが鳴った。
作文用紙を集めたが,「まだ書きたい!」「紙もらっていっていいですか?」という子がたくさんいた。
- ただ,作文の基本的な技術が身についていない子がたくさんいる。
段落の始めに1マスあけていない,行の頭に句読点がある,常体と敬体がごちゃ混ぜである,「を」「は」の間違いなどなど。このような基本的なことについても,しっかり指導しなければならないと感じた。
- 以下,子どもが書いたものをいくつか紹介する。
先生が,教室の戸を,あけて,はいってきた。
先生が,教室の戸を,開けるときに,ガラガラピシャン,という音がして,先生自身が,おどろいているようだった。
そのようすを見て,(先生のようす)ほどんどの人がわらっていました。
それから,先生は,教室の電気がついているのにもかかわらず,パチパチと,何回も,電気のスイッチをつけたりけしたりしていた。
私は,先生は,なにをしているんだろうと,思った。
たぶん,みんなも,そう思ったと思う。
次に,先生は,黒板のだいたい,中央に来て,手を一回,パンッとたたいた。
私は,なんだろうと思った。
先生が前のドアから入ってきた。少しの間ボーとしてうしろをむいた。そしてふざけたようにドアをバンとしめた。ぼくは先生がバンとしめた音にビックリした。先生は前を向いて一,二歩歩いた。先生は電気のスイッチのほうを向いて意味もなくし夫スイッチをカチカチと消したり,つけたりした。カチカチカチカチと意味もなく消したりつけたりした。ぼくは,今日の先生は何かおかしいなと思った。先生は教室の前に来て,ぼく達ジロジロを見た。ぼくはへんな人だなと思った。そして先生は手をパチンとたたいた。ぼくはほんとにへんな人だなと思った。
先生がガタゴトと音をたてて戸をあけました。
そしてうちらのことをみてきたのでびっくりました。そしてぼーっと立っている先生を見ると「なにかしているのかな?」と思いました。そして戸を「ガタン」とあけました。そして意味もなくとなりの電気のスイッチをパチパチとおしました。その時の先生の様子はとてもおかしかったです。そしてど真ん中に行って
「パン」
と音をならしました。今日の先生はちょっとこわかったのであしたはやさしいとおもいます。
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