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【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2005年7月19日(火)

「春」 目玉の場所を検討&ちょうは見えているか見えていないか

TOSSシグナス札幌向山型国語研究会  田上大輔

 
  1.  休み時間内に,前回の検討で残った6つ絵を黒板に描かせておいた。 
     まずは一度読ませる。
      
  2.  次に,3連休を挟んでしまったので,もう一度6つの絵について描いた子に説明してもらった。
    (実際の板書とは違います)
     
  3. 「この中で,これだけは違うというのを更に一つ選びます。ノートに書きなさい。」
    「この詩の言葉を理由に考えなさい。」

    と指示した。
     少ししてから,班で相談させた。
     そのあと,どれが違うと思うか挙手で確認した。
     前回,明らかに違うものが消されたので,今回は意見が割れた。
     
  4.  子ども達からまず出された意見は,
    「(がけから見ている絵について)がけから見ているのはおかしい。」
    というものであった。
     絵を描いた子に反論を促したが,ちょっと意見が言えなかったので,私から「がけではダメですか?話者がどんな場所から見ていたか書いていますか?」と代わりに反論する。
     ここは,場所についてははっきり確定できないと言う結論になった。
     
  5.  次に,話者が上空から見ている絵について,
    「普通空に飛べないからダメだ。」
    という意見が出された。
     が,それ以上意見が出ない…。
     仕方ないので,
    「この中で1つ違うのを選ぶとしたら,A説(話者が上空から見ているもの)が違います。では,どうして違うのでしょうか。近くの人と相談してよろしいですから考えなさい。詩の中の言葉から理由を考えます。」
     というようにした。
    「目玉の位置が他の人と左右違う」
    「昔はヘリコプターはなかった。」
    (なぜ昔とわかるのかという私の問いに対して)「てふてふという言葉から昔と分かる。」
    (なかなか意見が出ず,「渡って行ったという言葉から意見の言える人はいませんか」という私の問いに対して)
    「これだと渡っていたになる。」
    などの意見が出された。
     
  6.  残ったものは「渡って行った。」というようになる。
     しかし,1つだけちょうの位置(進み具合)が違うものがあるのだ。
    「この中で仲間はずれを1つだけ選ぶとしたらどれになりますか。」
    そう問うと,AT君の話者が海辺の家の中から見ているというのが多数だった。
     私の意図とは違ったので,
    「そうですね。AT君のは話者のいる場所が違いますから。ただ,先生が考えたのは違います。では,AT君のを抜かして,仲間はずれを選ぶとしたらどれになりますか。」
    と再度問い直した。
     今度はTさんのものに多くの子が手をあげる。
     なぜ仲間はずれかを問うと,「他の人のはちょうがまだ海の上だが,Tさんのはもう向こう岸についている。」という意見が出た。

     
  7.  そこで,
    「これに関係することで質問します。ちょうはまだ見えていますか。それとも,もう見えていませんか。どちらかノートに書きなさい。」
     見えているという方が3分の1,見えていないという方が3分の2。
     向山先生が『アチャラ』で「失敗した」と書かれたやり方であったが,それぞれグループごとに場所を移動し集まらせ,相談させた。
     見えている派の主な意見は,「渡って行ったは渡り始めたと同じである。」というもの。(話者が目がいいからという意見も…)
     見えていない派の主な意見は,「海峡は広いのでもう見えなくなっている。」というもの。
     途中,詩の中の言葉を離れたものに話題がそれていったので,修正した。
     「渡って行った。」という言葉をもとに討論が続いたが,どちらの意見も決め手に欠ける。
     KY君を立たせ,教室の外へ行かせた。
    「KY君が今,教室を出て行った。KY君は見えていますか,見えていませんか。」
     子ども達は見えていないと答える。
     今度は家で遊んでいると言う設定でTR君を立たせ,
    「じゃあねと言って,TR君が帰って行った。TR君は見えていますか,見えていませんか。」
     子ども達は見えていると答える。
    「見えなくなったと考えるのが自然ですが,どちらの場合も考えられますね。自分の理由を考えられ,発表できるというのが大切です。」
    そのようにまとめた。
     
  8.  最後に,目玉の場所とちょうがまだ見えているか見えていないかということについて,5分程度感想を書かせた。
     2学期は「評論文」を書かせてみたい。
     

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