インターネットランド/©TWO-WAY/授業・教科/国語/4年生/
【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2005年7月20日(水)
「春」 対比
TOSSシグナス/札幌向山型国語研究会 田上大輔
- 「春」の授業,最後は対比を扱った。対比を扱うのは今回が初めてである。
「対比というのは,反対の意味になるものということです。例えば,田上先生とK君を対比すると,違う部分があるでしょ。大人と子ども,目が悪いと目がいい,髪が長いと短い,背が高いと低い。同じ男で人間ということで似ている部分もありますが,対比されている。」
「では,この春という詩の中で対比されているものは何と何ですか。ノートに書きなさい。」
- なかなか難しいようで,意見が出なかったが,しばらくして「てふてふと一匹」「てふてふと韃靼海峡」という意見が出た。
どちらが対比されているか聞き,「てふてふと韃靼海峡」について考えることを告げた。
- 「どういう点で対比されているかを聞きます。」
「例えば,てふてふは若くて韃靼海峡は年をとっているとか,てふてふは値段が高くて韃靼海峡は値段が安いというようにてふてふは~で,韃靼海峡は~だというよう書きます。」
そういって,書き方を黒板で示した後,ノートに書かせた。
子ども達から出たのは,
【てふてふ】 【韃靼海峡】
1)小さい ⇔ 大きい
2)とべる ⇔ とべない
3)値段がある ⇔ 値段がない
4)ひらがな ⇔ 漢字
5)生き物 ⇔ すみか
6)みつをすう ⇔ みつをすわない
7)渡る ⇔ 渡られる
8)持てる ⇔ 持てない
9)動く ⇔ 動かない
10)つかまえられる ⇔ つかまえられない
11)触角がある ⇔ 触角がない
12)いっぱいいる ⇔ 一つ
13)虫 ⇔ 虫でない
14)口がある ⇔ 口がない
15)えさをとる ⇔ えさをとらない
16)目がある ⇔ 目がない
である。
「ある⇔ない」というものが多く,途中で「~ないということはどういうことですか?」と尋ねていたが,難しいようだった。
- そこで,最後に1,4,5,12以外の言葉について,まとめるとどうなるかを聞いた。
まずは,てふてふ側からである。
「てふてふ以外の言葉を使ってまとめなさい。」と指示した。
子ども達から出たのは,「虫」「昆虫」であった。
次に,韃靼海峡側。
こちらは,「海」「地球」「アクアマリン」であった。
「もっと単純に,漢字2文字にしてみるとどうか?」と聞くと場所ということが出た。
私は「先生は自然と考えました。」と説明した。
- 次に「ひらがなと漢字ではどう感じが違いますか。」と尋ねた。
子どもからは「簡単なのと難しいのと」いう意見が出た。私から,「見た目でいうと柔らかい感じと難しい感じがしますね。」などと補足説明をした。
「みなさんからは出ませんでしたが,音の感じはどうですか?」
と聞くと,韃靼海峡は,こわい,地味だなどと意見が出た。
最後に,
「このお話は小さい生き物のてふてふが,大きい自然の韃靼海峡に立ち向かっていくという話なんですね。」
とまとめて対比を終えた。
- 最後に地図帳を出させて,韃靼海峡を探させた。今の名は「間宮海峡」である。
旧日本領の樺太とロシアの間にある。
それらを確認した後,
「話者は,日本から外国を見てこの詩を書いたのですか。外国から日本を見てこの詩を書いたのですか。」
と聞いた。
挙手で確認したところ,「日本から外国」が15名,「外国から日本」が16名。
次に,
「話者は幸せだったと思いますか,不幸だったと思いますか。」
と聞いた。
これも挙手で確認し,幸せが18名,不幸が10名。
これは聞くだけとした。(安西冬衛さんのことを調べてみると答えが分かるかもしれないとは話した。)
- 今回が通算3回目の『春』の授業である。
1回目は一昨年の6年生2学期(持ち上がり)。2回目は昨年の1年生3学期。そして今回4年生の1学期。
残念ながら今回が一番イマイチの結果だったように思う。
言葉をもとに思考するという力がまだまだ育てられていなかった。
当然,私の技量にも大いに問題があった。
2学期に向けて仕切りなおしである。
|
同時進行の向山型国語4年(教育出版)TOPページへ
兄弟サイト 「算数実践日記(教出4年)」(赤塚邦彦氏作成)へ
|
Copyrightsc2000 TOSS(Teacher's Organization of Skill
Sharing)All rights reserved
TOSS(登録商標第4324345号)、インターネットランド(登録商標4468327号)
このサイト及びすべての登録コンテンツは著作権フリーではありません。
リンクについてもお問い合せください。 |