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【同時進行の向山型国語4年(教育出版)】 2005年11月4日(金)
「アーチ橋の仕組み」 問いと答え2
TOSSシグナス/札幌向山型国語研究会 田上大輔
- 読み先習フラッシュカードのあと,漢字スキル10番の右ページ。
- 次に辞書引き。
- 「アーチ橋の仕組み」は音読練習から。
自分の一番速いスピードで立って1回,座って1回読ませた。
- この日は「問い」と「答え」についての続き。
8段落に対しての答えの段落はどこかである。
子ども達の意見は,
1)9段落から11段落・・・24名
2)12段落・・・・・・・・・・・ 1名
3)10段落・・・・・・・・・・・ 1名
であった。
- 普段であれば,「なぜ自分の意見が正しいのか」を主張させるのだが,「9段落から11段落」というのが大多数だったので,「なぜ他の意見は違うのか」ということを主張させることにした。
12段落が違うという意見は,「これはオマケの段落である。」「問いに対して違う答え方だ。」などであった。
10段落が違うという意見は,「まだ答えの途中である。」「10段落は説明の一部分だ。」「前後に説明がある。」などであった。
9段落から11段落が違うという意見は出なかった。
- そこで,明らかに違う「答えの段落は10段落」という意見を消し,残りの2つで討論させることにした。
といっても,12段落の方が正しいという子は1名だけである。しかも,自分の意見を言えそうにない子だ。
だから,私が味方に付くことにした。
まず,
「12段落に『こうして』とあります。『こうして』とは何段落から何段落までのことを言っているのですか。ノートに書きなさい。」
と尋ねた。
9段落から11段落である。
「ということは,12段落には9段落から11段落までが入っているのです。だから答えの段落は12段落だと思います。」
と話した。
- 再度,どちらだと思うか人数を聞いてみると,「9段落から11段落」だと思うという子は23名,「12段落」だと思う子は6名になった。
そこで,班の中で一度話し合わせてみた。1~2分である。
その後,討論再開。
しかし,まだ「9段落から11段落」派が優勢。
- 次の手を打つ。
「前に,トピックセンテンスといって,1つの段落の中には筆者の伝えたい一番大切な文が1つ入っているとお勉強しました。」
「9段落から12段落だという人に聞きます。9段落の一番大切な文はどれですか?」(選べない)
「10段落は?」(選べない)
「でも,12段落は選べますよね。だから,答えは12段落だと思います。」
子ども達からも反論が出てくる。
- もう一押しで,
「9段落から11段落だという人に聞きます。答えの文はどれですか?」(1つに選べない)
「12段落ははっきりしていますよね。やっぱり,答えの段落は12段落だ!」
- 再度,どちらだと思うか人数を聞いてみると,「9段落から11段落」という子が19名,「12段落」という子が10名になった。
このあたりから,「AかBか」で討論していたものから,「もしかしたらCではないか」という意見が出始めた。
「もしかしたら筆者が間違えて書いたのかもしれない。」
「ぼく達の勉強のためにわざとわかりにくく書いたのでは?」
などである。
問いと答えの整合性がないことに子ども達が気付き始めたのだ。
- しばらくの討論の後,説明文によっては,「問いに対して正しい答えがないものもあること」「時には答えがないというものもあること」「こういう時には自分で正しい答えに書き直す必要があること」などを子どもに話し,授業を終えた。
- さて,来週の水曜日はいよいよ公開研である。
いろいろな面で苦労や葛藤も多いが,「向山型説明文指導」のエキスが少しでも出せたらと思う。
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