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【同時進行の向山型国語6年(教育出版)】
「大木」(原田直友)
TOSSシグナス/札幌向山型国語研究会 田上大輔
作成日:2007年4月11日
更新日:2007年4月11日
【授業記録】
4月11日(水) 「大木」(原田直友) |
子どもの前に立った瞬間,予定していたプランを捨てて,次のように言ってしまった。
指示 題名と作者名を抜かして,1回読みなさい。 |
発問 題名は「おおき」と読むのですか,「たいぼく」と読むのですか。 |
みんな「たいぼく」だという。
「タレントでびびる大木っているでしょ。先生は『おおき』っていう人だと思うんです。」
と言っても,「たいぼく」だという。
「でも,『わたし』って言っていたり『歩いた』って書いてあるから『おおき』じゃないの?」
と聞いても,「たいぼく」だという。
指示 「たいぼく」と読む理由をノートに書きなさい。 |
と言い,できた子から持ってこさせた。
その後,指名なし発表。
木なら百年生きられるので「たいぼく」だ。
「上へ上へ歩いた」というのは,木が上へ上へのびたということを示しているから。
大木が自分で「わたし」って言っているだけで人がわたしと言ってないから。
「上へ上へ歩いた」は木がのびていて,「百年」のところは,百年かけてのびたってこと。詩だから「のびる」をあるくにたとえている。
「上へ歩いた」というのは木が成長したから。
「わたしはどこにもいけないから」は,木だからどこにもいけない。
木が「わたし」といっている。
などの意見が出る。
「たいぼく」と読むことを伝え,もう一度全部読ませた。
発問 この詩の話者は誰ですか?3文字で書きます。 |
「わたし」である。
発問 「わたし」とは誰のことですか?漢字2文字。 |
「大木」である。
「わたし=大木」だ。
説明 このように,人間ではないものを人間のように書くことを「擬人法」と言います。 |
指示 擬人法にして「ボールが□」と書きなさい。 |
ボールが歩く,ボールが走る,ボールが寝っころがる,ボールが前転する,ボールが寝返りする,ボールが逃げる,ボールが笑いごろげるなどと出る。
次に,「普通は「電話がなる」ですが」と言い
指示 「電話が□」,擬人法にして書きなさい。 |
電話が呼ぶ,電話がはしゃぐ,電話が泣き叫ぶなどが出る。
「吾輩は猫である」の話をし,
指示 鉛筆になりきって文を書きなさい。まず,最初の一文を書きます。 |
と書かせた。「ぼく(わたし)はえんぴつだ。」と言うように書かせた。
二文目も書かせ,一文目と二文目を指名なしで読ませる。
その後,その続きを書かせていった。(2点紹介する)
わたしはえんぴつだ。
みじかくなるとすてられる。
ああ,じょうぎがうらやましい。
ぼくはえんぴつだ。
毎日,人に使われてみじかくなっている。でもみじかくなると新しい兄弟ができてうれしいけど,ぼくはごみばこにすてられる。
また兄弟がすてられて新しいえんぴつ兄弟がたんじょうするのです。
このように擬人法を使ってなりきり作文を日記で書いても面白いと紹介した。
ここで授業を終えてもよかったのだが,5分ほど余っている。
もう一度教科書に戻ることにした。
一度読ませ,
指示 この詩を3つに分けます。分かれるところに線を引きなさい。 |
と言った。
「以前起承転結をやりましたが」と言い,分けた3つに「起承転」を当てはめていく。
「結」がない。子どもたちからも声があがる。
発問 この続きに「結」があるはずです。「結」がどうなりますか?ノートに書きなさい。 |
もう時間がない。
書けた子から順番に発表させた。
そして,きられた
そして,枯れた
今のわたしは幸せです。
そして,折れた
その後も,上へ上へ歩いた
わたしはもっと上へ歩きたい
そして,上へ上へ旅立っていった
焼き畑農業に使われた
切られて木材として使われた
男子はバットエンド。オチをつけてくれる。
女子は美しい終わり方。
楽しく授業を終えた。
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